■ レバンテホール シンポジウム出演者紹介

▼ 第1部

● 田中敦仁 (たなかあつひと) :コーディネーター
関西学院大学 法学部 教授

1962年神戸市垂水区出身。東京大学法学部卒。ハーバード大ケネデイ行政大学院修士。総務省にて、地方行政制度、地域情報化、地域国際交流などの地方自治分野を担当しました。また、京都市、佐賀県などの地方自治体で、政策の企画や財政を担当。
2005年日本国際博覧会(愛・地球博)では資金部長や国際広報部長を務めました。

2008年4月より、関西学院大学法学部教授として、公共政策論を担当しています。学生とともに、商店街、過疎地域、コミュニテイなどの活性化のため、各地でフィールドワークを行っています。今回の垂水でのイベントを通じて、垂水の良さを再確認したいと思っています。

● 足達和則(あだちかずのり)
兵庫県 企画県民部 防災企画局 復興支援課長

・昭和34年2月生れ、51歳 神戸市出身
・昭和58年3月  慶應義塾大学経済学部卒
・昭和58年4月  兵庫県庁入庁
・平成10年4月  阪神・淡路大震災復興本部総括部復興推進課に配属

(これまでの実績)
・住宅地震共済制度・総合的国民安心システムの提案に参画
・自然災害に対する国民的保障制度を求める署名運動に参画
・被災者生活再建支援法制定に県・知事会メンバーとして参画
・兵庫県住宅再建共済制度(フェニックス共済)創設に参画

(現在)
阪神・淡路大震災復興フォローアップ、復興基金、フェニックス共済、被災地固有の被災者支援(まちのにぎわいづくり、被災高齢者の自立支援)などに従事しています。

<兵庫県 企画県民部 防災企画局の取組みについて>
兵庫県では、15年経過した今でも阪神・淡路大震災からの復興施策を担うセクションを継続させ、阪神・淡路大震災復興基金を活用して、まちのにぎわいづくり、被災高齢者の自立支援など被災地固有の課題に取り組んでいます。さらに、復興の成果を県施策に継承させ、その成果が脈々と生き続ける県政展開を図ることで、震災の経験と教訓を一人ひとりが共有する安全・安心な社会づくりを推進しています。

また、震災の経験と教訓の一つとして、住宅所有者相互の助け合いの仕組みであるフェニックス共済を創設し、加入促進に取り組んでいます。


● 石崎勝伸(いしざきかつのぶ)
神戸新聞社編集局社会部記者 震災・防災担当

1969年、大阪府生まれ。92年、神戸新聞社入社。阪神・淡路大震災では、地震発生直後から現在に至るまで被害の実態、復旧・復興過程の取材を続けています。99年のトルコ西部大地震や2004年の新潟県中越地震など各地の災害現場でも取材し、被災状況や防災のあり方などについて発信しました。

神戸学院大学客員教授も務め、著書に「大震災 問わずにいられない」「守れいのちを 阪神・淡路大震災10年後の報告」「阪神大震災・グリコ森永vsジャーナリスト」(いずれも共著)などがあります。

● 高嶋哲夫(たかしまてつお)
作家

1949年、岡山県玉野市生まれ。慶應義塾大学工学部卒。日本原子力研究所を経て、カリフォルニア大学に留学。1990年「帰国」で第24回北日本文学賞、94年「メルトダウン」で第1回小説現代推理新人賞、99年「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞受賞。06年、井植文化賞受賞。07年、「ミッドナイトイーグル」が松竹映画・米ユニバーサルの共同制作で映画化されました。

日本推理作家協会、日本文芸家協会、日本文芸家クラブ会員。全国学習塾組合理事。原子力研究開発機構では外部広報委員長を務めています。




● 紅谷昇平(べにやしょうへい)
財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構・人と防災未来センター主任研究員

京都大学工学部卒業、同大学院工学研究科修士課程修了、神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。
三和総合研究所(現・三菱UFJリサーチ&コンサルティング)を経て、2007年4月より現職。復興まちづくり、地域経済復興、企業・自治体の災害対応などを専門とし、各地の災害事例について調査研究を行っています。

<人と防災未来センターについて>
人と防災未来センターは、阪神・淡路大震災の経験・教訓を伝えるため、国の支援を受けて兵庫県が平成14年に設置した施設です。神戸市中央区のHAT神戸内にあります。
阪神・淡路大震災をはじめとする自然災害についての資料の収集・展示・保存を行っています。また、実践的な防災研究と、若手防災専門家の育成、災害対応専門職員の育成など、政府・自治体・コミュニティ・市民・企業等の防災意識の啓発や災害対策の推進に向けた活動を行っています。
http://www.dri.ne.jp/ 


● 北後明彦(ほくごあきひこ)
神戸大学都市安全研究センター 安全都市づくり研究分野 教授

神戸大学大学院で避難行動の特性について研究したのち、財団法人消防科学総合センター、建設省建築研究所を経て、現在、神戸大学都市安全研究センター教授。
防火・避難計画、復興都市計画、安全都市づくりを研究。災害時の心理や生理、避難行動の研究も対象。現在、地域交流の盛んな街をつくることで地震の被害を抑えられるのではないかと考え、密集市街地の安全化、マンションの地震時の応急対応の備えなどについて研究しています。

<神戸大学都市安全研究センターについて>
神戸大学都市安全研究センターは、15年前の震災をきっかけとして設立され、人々の安全な暮らしにつながる研究を行っています。

現在の主な活動分野は次のとおりです。
リスク・アセスメント分野:地盤安全環境評価、地震発生・都市構造物破壊リスク評価
リスク・マネジメント分野:減災エリアマネジメントによる安全安心コミュニティの構築、新型インフルエンザなど感染症対策
リスク・コミュニケーション分野:健常者・障がい者に対する災害情報、及び、貯留施設制御による流出抑制と災害時水資源確保に関する研究


● 芳永和之(よしながかずゆき)

総務省消防庁国民保護・防災部防災課 震災対策専門官 (併)課長補佐

2008年4月から総務省消防庁国民保護・防災部防災課で勤務しています。もともとは兵庫県職員で、阪神・淡路大震災は垂水区で経験しました。本年の4月には再び神戸に戻る予定です。

兵庫県では、阪神・淡路大震災の産業復興に関することや防災分野での勤務経験があるほか、国際防災協力の仕事に従事した経験があります。消防庁では、地震災害の被害低減、対応に関する業務に従事しており、公共施設の耐震化や震度情報ネットワークの構築、防災知識の普及啓発などを行っています。


▼ 第2部

● 
山下淳 (やましたあつし) :コメンテータ
関西学院大学 法学部 教授

専門は行政法・自治体法。1953年生まれ.香川大学、神戸大学,同志社大学を経て,平成20年より現職。
まちづくりや自治をめぐる法的現象に関心をもっています.私自身,まだもって自治体行政とのかかわりという枠組みを超えられないでいるのですが、地域に発生しているさまざまな問題を、住民や地域コミュニティやNPO・市民活動団体などが主体となって考えて解決していくことができるようになる、そのためにどのような「法的な仕組み」が必要なのだろうかを考えています。





● 西内勝太郎(にしうちかつたろう)

北須磨団地自治会会長

北須磨団地自治会として活動を先導し、住民相互の連帯を強める活動を推進しています。平成17年には、地域団体、NPO、企業、行政等が参加した安全・安心まちづくりワークショップ神戸実行委員会の委員長として、地域活動団体の交流にも貢献しました。

<北須磨団地自治会について>
北須磨団地では、昭和43年8月に自治会を設置して以来、地域の協力体制の強化に努めてきました。さらに平成9年に発生した小学生児童殺傷事件を機会に、「友が丘防災・防犯センター」を設立し、地域のこどもたちの指導の場として活用しています。

そのほか、「声かけ運動」の推進や、「青色防犯パトロール車」による防犯パトロール等を通じて、地域住民が一体となった活動に取り組んでおり、他の地域からもモデル自治会として賞賛されています。















● 吉富志津代(よしとみしづよ)

NPO法人多言語センターFACIL理事長

兵庫県出身。南米の領事館勤務などを経て、震災後は多言語コミュニティ放送局 「FMわぃわぃ」の立ち上げをきっかけとして、現在は多言語環境促進や青少年育成を切り口に在日外国人コミュニティの自立支援活動に従事しています。

神戸大学修士 (国際学)、京都大学博士(人間・環境学)。NPO法人多言語センターFACIL理事長。その他、FMわぃわぃプロデューサー、たかとりコミュニティセンター常務理 事、関西学院大学/関西大学非常勤講師などを務めています。


著書に『多文化共生社会と外国人 コミュニティの力』(2008/現代人文社)、『現代地域メディア論』(2007/日本 評論社/共著)などがあります。
<たかとりコミュニティセンターについて>
たかとりコミュニティセンターは、大震災時に設立された、外国にルーツをもつ住民の多い 神戸市長田区の「鷹取救援基地」が前身です。ことば、国籍、民族、性別、年齢、 宗教などの違いをお互いに認めて、日常的な多文化共生のまちづくり活動を展開する団体の拠点となっています。

現在9つの団体が、多言語での情報提供、教育、IT関係、 高齢者・障害者の自立支援、外国人コミュニティ活動を地域住民とともに行っています。多言語センターFACILもその一つです。それぞれのNPO/NGOが自立した活動を展開しながら、ひとつのネットワーク組織として柔軟に機能しているセンターのあり方は、それぞれの特長を活かした連携活動をより発展させる形態として、活動に関わってきたメンバーたちで作り出したものです。
たかとりコミュニティセンターのWebサイト: http://www.tcc117.org/















● 和田真理子(わだまりこ)
兵庫県立大学 経済学部 准教授

東京都八王子市出身。1995年3月に東京大学大学院総合文化研究科を修了、震災直後の神戸商科大学に着任。2004年大学の名前が兵庫県立大学に変わり、経済学部准教授として都市の構造変化に伴う衰退地区の研究を行っています。

今は高齢化が進んでいる明石舞子団地(明舞団地)で、大学のサテライト教室「まちなかラボ」の運営に取り組み、授業や調査のほか、団地内のイベントへの参加など地元との交流活動を行っています。プライベートでは2男一女の母として子育てに奮闘中、公私でコミュニティの大切さを実感しています。


▼ 第3部 

● 吉田秀子(よしだひでこ) :コーディネータ
株式会社ラジオ関西 編成制作局 報道デスク シニア プロデューサー

ラジオ関西で「よしだひでこの朝」「谷五郎モーニング」「青春ラジメニア」のパーソナリティーや、ワイド番組のプロデューサーなど担当。









● 市川勝己(いちかわかつみ)

神戸市愛河団体登録 福田川クリーンクラブ 副会長

広島県出身。昭和26年5月27日生まれ。平成13年4月に福田川クリーンクラブを設立しました。副会長を務め、主として川の清掃活動を行ってきました。

平成19年8月6日、近畿子供水辺交流会実行委員会設立時実行委員となりました。平成21年7月11日には、RAC(川に学ぶ体験活動協議会)リーダー取得。さらに平成21年7月11日CONE(自然体験活動推進協議会)リーダー取得。
平成21年9月21.22日「いい川・いい川作り」(全国大会)にて発表。福田川の清掃活動を通して、他の川との交流をもち「いい川づくり」を目指していきたいと思っています。

<福田川クリーンクラブについて>
41名の会員は、毎月第1日曜日の9時から10時までの間、福田川のゴミの撤去作業を行っています。作業範囲は上流から中流、下流までの4か所です。ゴミの種類は、たばこの吸い殻、空き缶から自転車、単車の部品など様々です。
一方、川の水質浄化活動として、EM(有用微生物 Effective Microorganismsの略)を活用してヘドロを無くす活動にも取り組んでいます。会員も自宅でEM活性液、EM団子を作り、福田川源流の落合池、たにご池、あじさい公園へ、行政と一緒に、毎月第2水曜日に投入しています。その結果、「川のヘドロが少なくなり砂地が増えてきた」との声が住民から寄せられています。

そのほか、福田川浄化の啓蒙活動として、春には福田川祭、小学生作成の鯉のぼり祭、秋には講師を招いて活動報告を含めたフォーラムを開催しています。小学校への環境学習のサポートにも取り組んでいます。
会では新たなボランティアの参加を募集しています。
問い合せ先:078-751-1435 市川まで














● 杉山力子(すぎやまつよこ)
NPO法人輝たかまる 理事長 垂水区連合婦人会 会長

福井県武生市(現在の越前市)生まれ。地元の女学校卒業後、美容師を目指して上京し、結婚。二児を授かりました。夫の神戸転勤に伴って、昭和37年に神戸市垂水区へ引っ越しました。子どもの入園した幼稚園の手伝いをするうちに、垂水区高丸婦人会の活動に参加しました。

昭和51年の高丸婦人会会長選任以後、垂水区連合婦人会会長、神戸まつり実行委員長、高丸ふれあいまちづくり協議会委員長などを歴任しました。平成12年には、NPO輝たかまるを設立し、理事長に就任しました。
阪神・淡路大震災では「人の世話をすると、人の命を助ける」を間近で体験し、以後の活動のモットーとしています。

<NPO法人 輝たかまる について>
女性、主婦主体の婦人会から、男性、若者も参加できる地域活動を目指して、高丸婦人会の活動をもとに設立しました。デイサービス・給食サービスなどの地域の老人福祉、子育て支援をはじめとする青少年の健全育成、コミュニティ活動ひまわりによる廉売市場活性化支援、垂水ゼラニウム街道づくりに取り組んでいます。

本活動の中から平成13年に垂水のテーマソング「いかなごGO! GO!」が生れました。

登録会員数は約500名、うちアクティブな会員は30名です。
母体である高丸婦人会は、会員募集中です。














● 中谷勝(なかたにまさる)
関西演芸作家協会 顧問

1954年、神戸市垂水区生れの55歳。現在、神戸市垂水区在住です。1978年、NHK台本研究会を経て作家デビューしました。以来、漫才、コント台本を約4,500本執筆してきました。そのほか、テレビ、ラジオドラマ、バラエティー番組等の台本も執筆しています。

サンテレビ 兵庫県広報番組「ふるさとステーション」において12年間、兵庫県各地をリポートしています。月刊ぷらっとにおいて「ぷらっと揺られてバスの旅」を連載中です。


● 原田幸男(はらだゆきお)
塩屋まちづくり推進会 会長

1962年生まれの47歳。垂水区出身
平成12年、垂水区在住の男女20名でボランティアグループ「神戸ピースラヴァーズ」結成。翌年4月に神戸マリンピアにおいて「薬物乱用防止並びに盲導犬普及キャンペーン」を実施しました。

その後主な活動として、月1回の地元塩屋谷川の清掃活動に参加しています。平成16年から20年には、小・中PTA会長、区P会長を歴任、保護司を委嘱されています。また、青少年育成活動の一環として平成17年から、よさこい「チーム汐風」の代表として月2回指導にあたっています。現在は、平成18年設立の塩屋まちづくり推進会の会長として活動中です。

<塩屋まちづくり推進会について>

塩屋小学校区内約4,500世帯が対象地域です。月2回、地域福祉センターで定例会・部会を開催し、現在、次の4つの部会などが活動中です。
・ 都市計画道路問題を主として話し合う道路交通部会
・ 塩屋の魅力を引き出す景観環境部会
・ 清掃活動を主とした塩屋谷川整備検討委員会
・ 駅前付近の問題を話し合う駅前・商業部会
これまでに100回を超える会合を重ねており、一昨年7月には、神戸市に塩屋まちづくり構想を提出しました。現在、計画道路問題の住民意見を一本化に集約し、再度神戸市の方へ再提案すべく奔走中です。

3月には「塩屋百年百景」の展覧会を、塩屋・旧グッゲンハイム邸で開催する予定です。















▼ 三浦有理沙(みうらありさ)
兵庫県立舞子高等学校 環境防災科 3年生

神戸市垂水区出身。大阪市立常盤小学校、神戸市立本多聞中学校を卒業。関西学院大学 文学部に進学予定です。

環境防災科では、災害の被災地となった佐用町や新潟、国外ではネパールなどを実際に訪問し、被災体験を聞いたり、地元の人との交流を深める支援ボランティア活動を行いました。また、四川大地震、ミャンマーサイクロンなどの募金活動や、中学校での防災教育の講師、地域の防災訓練の企画作りなどを経験しました。

<兵庫県立舞子高等学校 環境防災科の活動について>

舞子高校環境防災科は、阪神・淡路大震災で学んだ人の優しさや温かさ、そして社会の脆弱さなどの教訓を活かして、普通教科の他に、地震のメカニズムや支援について考えたり、震災の被災地であった長田で震災体験を被災者の方々から聞く専門科目があります。

それに加えて、被災地の佐用町や新潟を、泥かきや掃除などの災害ボランティアとして訪問したり、毎年1月には震災メモリアルを行い、震災を知らない人をはじめとする多くの人に語り継ぐ活動を行っています。